妊娠16週から19週 |
胎児の発育 |
★胎児の状態
@ 体重は100〜300g 前後、CRLは10〜12cm(身長15〜25cm)
A 胎児の頭の直径は(大横経BPD)4cm前後になります
B 胎盤が完成し、爪や産毛も生え始めます
C 外性器が発達して、超音波検査で性別の判定がしやすくなります
D 妊娠19〜20週頃から、胎児の胃の動きを確認できるようになります
E お腹の中の大部分を、肝臓が占めます
F 呼吸運動が始まります |
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★胎児の異常
この時期になると、胎児の内臓もほぼ形が出来てきます。妊娠18週〜20週ごろが胎児形態異常のスクリーニングに適した時期です。臓器によって異常がわかるようになる時期は異なりますが外表奇形とともにだんだんと胎児の病気を含めて胎児診断が可能になってきます。
妊娠後半の超音波検査の主なチェック項目 → こちらへ |
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母体の変化 |
★正常な変化
@ 通常は、安定期に入ります
A 子宮の大きさは赤ちゃんの頭くらいになってきて、下腹が膨らんできます
B 早い人では、経産婦さんで17週、初産婦さんで19〜20週位になると、ピクピクとかグルグルといった胎動を感じます
C 夜ベッドなどで横になると、時々下腹が張ることがあります。痛みを伴わず数回程度でおさまれば問題ありません
D 早い人では腰痛を感じ始めます
E 頻尿(オシッコの回数が増える)
F 髪の毛が抜けやすくなったり、顔や陰毛が濃くなったりする
G 時々長時間立っていたり、突然立ち上がったりすると軽い「めまい」を感じる事がある(意識を失ったり、1日に何度もある時は異常です!早めに主治医にご相談ください) |
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★母体の異常な変化
@ 性器出血 → 切迫流産・子宮内胎児死亡・絨毛膜下血腫・頚管ポリープ・びらん・子宮頚部ガン・頚管無力症・前置胎盤など
A 下腹部痛 → (上記に追加)子宮筋腫合併妊娠・卵巣のう腫・便秘・胎盤早期剥離
B 外陰部のかゆみやおりもの → 真菌性腟外陰炎(カンジダ性腟外陰炎)・細菌性腟外陰炎・トリコモナス腟外陰炎
C むくみ → 体重の増加とともに足や手にむくみを感じた → 妊娠浮腫・妊娠高血圧症候群に注意です |
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子宮頚管長(外子宮口〜内子宮口の長さ)が短縮および軟化して子宮収縮があるために、胎児が入っている卵膜の一部が腟内に脱出してしまいました。(頚管無力症)
妊娠16週 |
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内子宮口を胎盤が覆って、赤い出血を繰り返します。
まだ週数が若いために確定診断には及びませんが、前置胎盤の可能性があります・
妊娠16週 |
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検査 |
トリプルマーカーやクワトロマーカーなどがハイリスクな結果で「ダウン症」などの染色体異常が疑われた方、過去に既往のある方などは、この時期に「染色体検査」を受けることが出来ます。しかし胎児や母体に対してこの検査は、決して安全なものではありません。300例に1例ほどの流産などのリスクがあります。主治医とよくご相談されてから、実施をお考えください。
「羊水検査」について詳しくは・・・→ こちらへ |