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 子宮内胎児死亡 
お腹の中で赤ちゃんが死亡してしまうことは、ご家族にとって悲劇的な出来事です。しかし妊娠を取巻く危険因子はたくさんあり、お母さんと赤ちゃんが協力し合いすべてクリアー出来たときに初めて元気な赤ちゃんが産まれてくることも確かです。わが国の産科医療は世界最高水準に達していますが、「新しい生命」をすべて守ることは未だに出来ません。 
   
原因 胎児死亡の原因は、胎児の異常、胎盤や臍帯などの胎児付属物の異常、お母さんの原因、の3つに分けられます。このうち胎児の異常が全体の30〜40%、胎児の付属物の異常が25〜35%で胎児側の原因によるものが全体の60〜70%以上を占めています。またお母さん側の原因は10%以下で、原因不明の突然死は25〜35%に及びます。
妊娠初期の胎児死亡(流産)の原因は胎児側に異常を認めることが多く、その中でも染色体の異常や胎児奇形が大多数を占めます。またこの時期のお母さん側の原因として重要なものは、抗リン脂質抗体症候群があります。
妊娠中期以後は、お母さんの病気が背景になって妊娠継続や胎児に影響を及ぼし胎児死亡を起こす場合が多いです。

胎児死亡の原因
胎児の原因 胎児付属物の原因 母体の原因 原因不明
30〜40% 25〜35% 10%以下 25〜35%
染色体異常  
胎児の奇形
胎児水腫
感染症
常位胎盤早期剥離
胎児母体間出血
臍帯因子(付着部位異常、過短、過捻転)  
胎盤機能不全
前置胎盤
双胎間輸血症候群
絨毛膜羊膜炎
抗リン脂質抗体症候群  
糖尿病
妊娠高血圧症候群
外傷(交通事故など)
子宮破裂
感染症
過期産
薬物(覚せい剤など)
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症状 妊娠初期の胎児死亡(流産)では、無症状のまましばらく経過して「つわり」の消失、下腹部痛や性器出血などの症状が出ます。
妊娠中期以降では、胎動の消失が最も重要な症状です。その他子宮付近の体温の低下などを感じるお母さんもいます。
 
   
診断 超音波診断によって、ほとんど診断できます。
妊娠初期は、出血や子宮内容物の排出によて診断されることもあります。
 
   
母体への影響 死亡した胎児を長時間子宮の中に入れたままにすると感染症の原因になるだけでなく、死亡した胎児から出る組織トロンボプラスチンという物質がお母さんの血液中へ流れ込んで血液凝固障害を起こし死に至ることもあります。 
   
治療 診断が確定すれば直ぐに死亡した胎児や子宮内容物の娩出(子宮から取り出す)する治療を行います。妊娠初期であれば流産手術、中期以降であれば分娩形式(人工的に陣痛をつけて排出させる)で行います。
長期経過している症例に対しては、抗生物質の投与と抗凝固療法を併用します。
 

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