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 流産と切迫流産
 妊娠22週未満の妊娠の中絶を流産といい、12週未満の早期流産と12週以降の後期流産に分けます。また妊娠が自然に中絶した状態を自然流産、人工的に流産した場合を人工流産といいます。
切迫流産と同様に考える疾患として、絨毛膜下血腫があります。
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自然流産の
臨床分類
 
切迫流産
妊娠22未満の妊娠子宮から出血をする状態で、まだ子宮口は閉じていて妊娠継続可能な状態です。

進行流産
通常、下腹部痛の出現と子宮からの出血量が増え、胎盤や妊卵(胎児)が子宮から出かかっている状態です。

完全流産
妊卵(胎児)や胎盤などの胎児付属物が全て自然に子宮から排出されてしまった状態で、下腹部痛や出血などの症状は軽減または消失します。

不全流産
妊卵(胎児)は、子宮から排出されてしまったが、まだ胎盤や胎児の付属物が子宮内にとどまっている状態をいいます。

稽留流産
妊卵(胎児)は死亡してしまっているのに、症状が無く子宮内にとどまっている状態をいいます。
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頻度と原因  全妊娠の10〜15%といわれています。また高齢妊娠になるほど頻度は高くなります。
35歳以下では4.5%、36〜39歳では10%、40歳以上では29%という報告もあります。
原因で一番多いものは、胎児自身の異常です。早期流産の約60%に胎児に異常が認められ、卵子の25%、精子の10%に染色体の異常が有るといわれています。さらに受精時の異常が加わって最終的に40〜50%もの受精卵に染色体の異常があると考えられています。
後期流産の大部分は、頚管無力症や前期破水などの母体側の原因によって起きます。
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診 断  ★早期流産
不妊治療中に妊娠反応が陽性になっても、経腟超音波検査で胎のうが確認できずに月経様出血が始まってしまう場合もたびたび有ります。このような場合はごく初期の流産ですが、胎のうの確認された流産とは区別されています。
殆どの場合は、経腟超音波診断により確定診断されます。

 @ 胎のうが子宮内に確認されても発育が悪い
 A 胎のうが25mm以上の直径があるのに胎児を確認できない
 B 胎児の心拍を確認できないまたは確認した心拍が消失してしまった

などで診断します。

また、胎児心拍は確認できるが、正常に比べ徐脈(心拍がゆっくりしている)な場合や、高齢妊娠とくに40歳以上の妊婦さんの場合は、妊娠12週を過ぎるまでは慎重な経過観察が必要です。逆に少量の出血などの症状はあるが、子宮口が閉まっていて胎児心拍がしっかり確認される場合は、予後良好なことが多いようです。

切迫流産の超音波写真は・・・こちらへ

★後期流産
妊娠12週以降の流産は、胎児側の原因よりも、母体側の原因によることが多いです。
代表的なものをあげます。
1)頚管無力症
 症状は、子宮の収縮を伴わず妊娠の経過とともに早期に子宮頚管が軟化(軟らかくなり)開大(開いてしまう)してしまう。原因は、@先天的に子宮口が軟化しやすいA子宮頚管の外傷(過去の分娩時に頚管に傷があった、過去に頚管の手術を行った、頻回の人工妊娠中絶術など)
診断と予防は、内診による子宮頚管のチェックと経膣超音波検査による頚管長の測定によります。とくに頚管長は30〜35mm以下では厳重な注意と経過観察が必要です。

詳しくは・・・→ こちらへ

2)前期破水
 破水の予防は後期流産や早産の予防につながります。原因の多くは頚管炎や絨毛膜羊膜炎のような炎症がきっかけとなり、卵膜が破けてしまい破水を起こすことがわかっています。最近は、頚管粘液中の顆粒球エラスターゼという物質を測定することで頚管炎などの診断を出来るようになってきました。

詳しくは・・・→ こちらへ
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治 療  妊娠初期の流産は、自然界における自然淘汰と考えていただくことが大切だと思います。現在の医学では胎児を生存させることは不可能です。

1)切迫流産は、自宅安静または入院治療しながら胎児の発育を待ちます。治療薬剤は、止血剤を中心に処方されますが、あくまでも対症療法です。

2)その他の早期流産は、症状によりますが、胎嚢が10mm以下のものはそのまま経過観察をして自然排出を待つこともあります。10mm以上のものに関しては手術的に処置をします。

3)頚管無力症は、頚管長が35mm以上の場合は、安静ならびに子宮収縮抑制剤などを用いて経過観察を続けます。しかし頚管長が短縮傾向や軟化開大傾向にあるときは、子宮口を縛る手術(子宮頚管縫縮術)を行うこともあります。

4)頚管炎は、内診などで肉眼的に診断できないことが多く、頚管粘液中の顆粒球エラスターゼを検査することで診断されます。頚管粘液中の顆粒球エラスターゼ陽性の時には細菌検査などを行いながら抗生物質などの局所療法や全身投与を開始します。

5)後期流産で、子宮内胎児死亡を起こしてしまった際には、必要に応じて分娩誘発することもあります。

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