| 考えられる状況 | この時期に出血する原因はいろいろ考えられます。一時的な出血で直ぐに止血してしまい外来で診察しても出血部位を確認できないこともあります。妊娠の生理的な出血、子宮腟部びらんや子宮頚管ポリープからの出血、切迫流産や流産の進行のよる出血、などが考えられます。 わずかな腹痛を伴い、おりものに少量の血液(血液様物質)が混ざっているときは、しばらく様子をみて良いと思いますが、時間経過と共に出血量が増えたり、突然の塊を含んだ出血が起こった場合は、切迫流産や流産の始まりが考えられます。
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            | 注意点 | 下着やパンティーライナーなどに500円玉程度のピンク色の出血が付く程度で、その後出血が続かなければ安静にして様子を見てよいと思いますが、突然生理様の出血が起こった場合は切迫流産も考慮する必要があります。妊婦健診時に主治医から指示があればその指示に従ってください。主治医から注意や指示されていない方は、焦らず安静を保ち1〜2時間様子を見てください。出血が止まったり出血量が減れば特に問題ないと思いますが、再度出血したり赤い出血が持続するときは、切迫流産の可能性もあり何処からの出血か確認する必要があります。焦らずに主治医と連絡を取ってください。 | 
    
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      | 考えられる病名 | 1)切迫流産〜各種流産 妊娠初期の腹痛の原因で最も多く、下腹部の真中(陰毛の直ぐ上)あたりの鈍痛があります。出血はあっても少量です。このような痛みを感じた場合は、まず安静にして症状が治まるのを待ってください。もしも時間が経って腹痛や出血が悪化する場合は早めに主治医に相談してください。
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 2)絨毛膜下血腫
 何らかの原因によって胎盤の絨毛膜と脱落膜の間に出血を生じて血腫(血の塊)を生じる状態をいいます。多くの場合不正性器出血で発見されます。厳密には切迫流産や切迫早産と分けて考えられていますが、それらの初発症状であることもあり出血量が増えれば(血腫が増大すれば)流産や早産を起こします。
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 3)子宮腟部びらん
 子宮腟部びらんだけでは痛みを起こすことはありませんが、少量の出血を起こすことがあります。妊娠の生理的な痛みや張りを感じているときに、子宮腟部びらんからの出血が重なっただけかもしれません。
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 4)子宮頚管ポリープ
 子宮腟部びらんと同様にお考えください。子宮頚管ポリープだけでは痛みや張りを起こすことはありません。
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 5)前置胎盤(低置胎盤)の可能性
 確定診断は妊娠中期以降になりますが、経腟超音波検査などで妊娠早期から絨毛(胎盤)の位置確認を出来るようになりました。妊娠週数と症状からの診断名は切迫流産に含まれますが、時には大出血することもあります。
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 6)子宮頚管無力症
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