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上腹部が重い、痛い
胃が重い、痛い

考えられる状況 「胸やけ」は妊娠中「つわり」同様に多くの妊婦さんが経験される消化器症状です。ほとんどは母児に重篤な状態にすることはありませんが、快適な妊娠生活を送る上では厄介な問題です。「胸やけ」や「食べ物がうまく飲み込めなくなる」などの食道付近の不快感がある場合「逆流性食道炎」の可能性が高いです。妊娠後期に発生することが多く妊娠によって食道下部括約筋が緩み、さらに大きくなった子宮によって胃が圧迫されて胃酸など胃内容物の逆流して食道粘膜を障害するために起こります。
胸やけは50〜70%の妊婦さんに認められるといわれています。さまざまな消化器症状を起こす原因の一つに、妊娠子宮の変化があげられます。通常妊娠する前の子宮の大きさは約50〜60gのものが妊娠末期には6〜7kg、5リットル近くの大きさにまでなります。このために、周辺臓器は当然機械的な圧迫を受け通常と違った状態(位置的移動、血液循環障害など)になります。さらに妊娠中に増加するプロジェステロンという女性ホルモンは消化器の運動性や伸縮性を低下させます。
   
   
注意点 増大傾向にある子宮によって胃が圧迫されさらに食道や食道と胃の接点にある噴門が緩み酸性の胃液が逆流するために起こります。胃酸の分泌は妊娠中期までは低下していますが、後期〜分娩時にかけては増加すると報告されています。このため妊娠後期に胸やけが増加します。
また妊娠後期の虫垂炎(盲腸炎)は、非妊娠時にくらべて部位が大きくなった子宮によって上腹部まで押し上げられているため、胃痛と区別がつけ難いことがあります。
妊娠後期に突然肝不全をおこす急性妊娠性脂肪肝(AFLP)は、初期に胃痛や上腹部痛で始まり数日〜1 週間ほどで黄疸が出現し肝機能障害から肝不全になります。
   
考えられる病名 1)逆流性食道炎と消化性潰瘍

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2)急性妊娠性脂肪肝(AFLP)
妊娠後期、特に初産の妊娠35〜36 週頃に突然発症し肝不全になります。頻度は、妊婦さんの7000〜15000人に1人という報告から150000 人に1人という報告もありまちまちです。

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3)HELLP症候群
 
Hemolysis(溶血)、Elevated Liver enzyme(肝酵素上昇)、Low Platelet(血小板減少)という3症状がみられる症候群をいい、妊娠中期以降、特に妊娠末期〜産褥3日以内に突然の上腹部痛〜季肋部痛(上腹部で左右の肋骨の下の部分)、吐き気、嘔吐などで発症します。治療の基本は、妊娠高血圧症候群と同様に、妊娠のターミネーション(早期分娩)です。胎児機能不全を起こして緊急帝王切開術を行うことも多いです。妊産婦死亡率は0〜24%、周産期死亡率は5〜37%と非常に高く予後不良な場合が多いようです。

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4)胆石
性別で見ると女性の方が無症状でも胆石所持の割合が多く、原因としても女性ホルモンのバランスが崩れることによって胆石が出来やすいとされ、さらに妊娠回数の多い女性は妊娠中に胆道が圧迫されて胆汁の流れが悪くなり妊娠によってホルモンに変化が起こるため胆石になりやすいと考えられています。主な症状は、みぞおちの痛みや右脇腹の痛み、背中の痛みや張り、腰痛、肩凝り、大量の汗、吐き気や嘔吐、胸部の疼痛を起こします。痛みは長時間続くことはなく一時的でその後も全く通常の状態になります。胆嚢や胆管が炎症を起こすと39度近い高熱を出すことがあり、胆管結石では胆管で肝臓から流れ込む胆汁が胆石によってせき止められてしまったために目や皮膚が黄色になる黄疸症状を引き起こすことがあり黄疸によって尿の色が濃くなることもあります。

5)その他上腹部痛の原因

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