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妊娠初期検査で異常を指摘された
血液検査で異常を指摘された
貧血、血液型(不規則抗体を含む)などを注意された

考えられる状況 一言で貧血といっても原因はさまざまです。出血による貧血、造血能の低下、ビタミンや葉酸不足から来るもの、悪性腫瘍など他の病気が原因となることもあります。妊娠中は鉄分が不足しがちで鉄分の一日必要量は3〜4mgで、腸からの吸収率を考えると食物中には30〜40mgの鉄分が必要とされています。とくに日本女性の食事による鉄分の一日平均摂取量は12mg前後なので妊娠中は鉄欠乏を起こしやすいといわれています。
一般に知られている血液型はABO型とRh型です。しかしその他にも30種類以上血液型があり、不規則抗体とはABO型以外の血液型に対する抗体がお母さんの血液中に存在する場合をいいます。妊娠中はこの不規則抗体が胎児の発育に大きくかかわってきます。
血小板が少ないと注意された方は、特発性血小板減少性紫斑病(ITP)などが考えられます。血液中に血小板に対する自己抗体(自分自身の細胞や組織に対する抗体)が産生され血小板に付着して、脾臓などで破壊されやすくなり血小板が減少してしまうからです。
  
   
注意点 妊娠中の造血機能(骨髄などで血液中の血球成分を造る機能)は亢進しますがそれを上回る胎児の鉄分の需要増加があるために、鉄欠乏性貧血になりやすく、妊娠中の貧血の90%を占めます。また妊娠と関係なく造血機能の低下や赤血球の寿命が短くなってしまうために起こる貧血もあります。
母親と父親の血液型が異なり胎児が父親と同じ血液型のときに、何らかの原因で胎児の血液が母体の血液を感作してしまうと、母体は胎児の血液に対して抗体を産生します。さらにその産生された抗体は母体から胎盤を通過して胎児へ移行し、胎児の血液と反応を起こして血液を破壊することがあります。これを新生児溶血性疾患(HDN)と言います。ABO血液型不適合妊娠では胎児や新生児に重篤な症状をおこすことはまれですが、Rh血液型不適合妊娠(抗D抗体)では胎児や新生児に重篤な溶血性疾患をおこすことがあり、同様なことが一部の不規則抗体で起こることもあります。 
   
考えられる病名 1)妊娠貧血

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2)悪性貧血、再生不良性貧血、溶血性貧血

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3)血液型不適合妊娠

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4)特発性血小板減少性紫斑病

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