| 反復帝王切開術 |
| 帝王切開術の経験のある妊婦さんのお産に際し、選択的（患者さんの希望または医学的な理由で経腟分娩不可能な場合など）、緊急（経腟分娩を予定していたが、胎児や母体の状態が悪くなり緊急手術が必要になる）どちらにせよ、反復帝王切開術が必要になることは十分考えられます。しかしこの場合初めての帝王切開術と異なり注意をしなければならないことが多々あります。 |
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| 妊娠中に確認を要する一般事項 |
１）前回手術施設名
２）帝王切開術施行の理由（病名など）
３）過去に何回帝王切開術を行ったか？
４）手術時の破水の有無
５）手術中の経過や異常所見
６）術後の経過
７）異常所見があった場合は、前医への聴取
８）VBAC（前回帝王切開術後の経腟分娩）の可能性 |
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| 妊娠経過中の確認事項 |
超音波検査によって胎盤の位置の確認が重要とされています。前置胎盤、低置胎盤などの場合は特に胎盤が前回帝王切開術の子宮創にかかっているかどうか？を確認します。もしも創にかかっている場合には癒着胎盤になる可能性が高く多量出血の原因になり、子宮全摘出術も考慮し術前に輸血準備が必要になります。 |
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| 術中の注意事項 |
前回の帝王切開術時に破水による羊水感染や術後感染などがあると子宮付属器、腸管、膀胱、尿管、腹壁などの癒着の可能性も高くなり、臓器損傷を起こしたり胎児の状態が悪いときなどは胎児娩出までに時間がかかるため注意を要します。 |
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| 反復帝王切開術のメリット |
前回帝王切開術の妊婦さんのお産で最大の問題点は分娩時（陣痛が始まる前でも起こることはありますが・・・）子宮破裂を起こし、胎児のみならず母体の生命に関わることがあります。反復帝王切開術はこれを回避することができることです。 要するに母児ともに安全なお産をすることができるのです。 |
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| 反復帝王切開術のデメリット |
前回帝王切開術の母児に対して安全な分娩方法だとしても、帝王切開術が手術である以上、術後の合併症などの心配があり、100％ノーリスクという訳にはいきません。また今回、反復帝王切開術を行うと次回以降妊娠された場合は当然経腟分娩による子宮破裂の可能性が高くなるため選択的帝王切開術を行います。帝王切開術は回数に限らず、手術中の麻酔の副作用や前回手術による腹腔内の臓器癒着などの問題、手術後の血栓による肺塞栓など、リスクが伴います。しかし、これらは事前の検査や予防策などもありますので、回避できることが多いです。
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