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マタニティスポーツ 
妊婦さんは妊娠の経過とともに体つきが変化して運動しづらい体型になって行きます。
(体重の増加・脊椎の彎曲の増強・身体の重心の移動・肺換気率の増加など)
また、胎児の発育にしたがい子宮の重量や血流量も増大してきます。このような母体と胎児の変化を考慮しながら、マタニティースポーツが母児双方に異常や障害を与えないように行う必要があります。
 
   
効果  ★体力の向上・体重の過剰増加予防
妊娠中の心肺機能の向上を図り、肥満気味な妊婦さんや身体を動かす事の少ない妊婦さんの過剰な体重増加を予防します。

★体内の代謝を改善する
脂質代謝や糖代謝を改善します。有酸素運動により脂肪の燃焼を高めたり、インスリンの感受性を高める事により「妊娠糖尿病」の発症予防に効果があるとされています。

★病的とはいえない諸症状の緩和
頭痛・腰痛・足腰の冷え・痔・肩こり・息切れ、などの妊娠にまつわる諸症状をマタニティースポーツを継続する事によって軽減する事ができます。

★ストレスなどの精神面の好転
妊婦さん同士の語り合いによって、悩み事などを発散できる。
 
   
安全性  日本国内には特に安全性に対するガイドラインはありません。アメリカ産婦人科学会が1985年に発表したガイドラインが参考にされています。

アメリカ産婦人科学会によるマタニティスポーツのガイドライン


★運動による母体の変化
妊娠中の心拍数は28週〜31週で最大となります。また妊婦が運動により増加する心拍数で安全といわれている心拍数は毎分130〜150回までです。これを超えるような運動は避けるべきです。
陸上運動(室内運動を含む)と水中運動を比べると、陸上運動では腎臓に流れる血液量が減少するため尿量が減少しますが、水中運動では全身を流れる血漿量が増加しNa排泄量の増加により尿量が増加します。さらに循環血漿量の増加に伴い子宮を流れる血液量も増加するため陸上運動に比べて胎児心拍数の異常も少ないとされています。
 
★運動による胎児の変化
母体の運動により胎児の心拍数は通常よりも毎分10〜30回増加しますが、胎児心拍のパターンに異常は認められていません。また運動による母体の体温上昇によって一時的に胎児よりも体温が上昇する事がありますが、これによる胎児の異常は報告されていません。

★その他
気圧や水圧などに影響される事もあります。普段生活されている方は問題ありませんが、突然標高の高い所へ長期間のご旅行されたり、水深18m以上のスキューバダイビングなどは避けるべきとの報告もあります。

★マタニティスポーツに適した運動
妊婦さんが運動することは、妊娠中の健康管理の面からは非常に効果的であるとされていますが、スポーツ活動が過度になりすぎると逆に母体や胎児に対して重大なリスクを与えてしまうことになります。マタニティスポーツは母体と胎児に対して安全であることが必須条件です。

マタニティスポーツの種目適否へ
 
   
実施条件 日本国内には特に実施条件に対するガイドラインはありません。アメリカスポーツ医学会が1980年に発表したガイドラインが参考にされています。

アメリカスポーツ医学会のマタニティスポーツ禁忌の詳細は、こちらへ・・・。

国内の産婦人科医師によるマタニティスポーツ中止指示の頻度の高い理由は、こちらを参考にして下さい
 

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