考えられる状況 |
子宮筋腫を合併した妊娠では、腫瘍の炎症や変性、妊娠子宮と腫瘍の相互圧迫などによって子宮収縮や下腹部痛さらに腰痛を起こすことがあります。妊娠経過とともに子宮が大きくなると、筋腫は引張られて筋腫自体への血流が悪くなり変性や壊死を起こすことがあり、様々な痛みを訴えることがあります。 |
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注意点 |
妊娠が子宮筋腫へ及ぼす影響
子宮筋腫は、女性ホルモンのうちエストロジェンというホルモンの影響を受けて増大するといわれています。直径が5〜6cm以下の筋腫は妊娠経過に左右されず不変なものが多いといわれていますが、それ以上の大きさの筋腫では、妊娠初期〜中期にかけてエストロジェンが増加するため筋腫は増大し、妊娠後期にかけてエストロジェンが減少するため縮小傾向になるという報告も有ります。しかし筋腫の発症部位やその他の因子(プロジェステロン受容体、上皮成長因子、血小板由来増殖因子など)によっても筋腫は左右されているため、たとえ小さくても様々な症状を起こすこともあります。
子宮筋腫が妊娠へ及ぼす影響
子宮筋腫の大きさ、数、存在部位により様々な症状を起こす可能性があります。大きさが3cm以下のものはあまり影響がないといわれていますが、多発している場合はその限りではありません。さらに6cm以上の大きさになると妊娠中のみならず分娩や産褥期にも影響を及ぼす可能性があります。 |
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考えられる病名 |
1)子宮筋腫合併妊娠
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2)腰痛について
詳しくは・・→ こちらへ
3)妊娠による生理的な腰痛
妊娠が成立すると、子宮に流れ込む血液量が増加し骨盤の内側の血管を経由して心臓に戻ります。このため、非妊娠時に比べて骨盤周囲の血管が膨らんで腰が重く感じられたり、時には痛みを感じることもあります。通常は特に治療などは行いませんし、胎児に対しても危険はありません。個人差はありますが、子宮がある程度の大きさになると一時的に症状は軽快しますが、子宮がさらに大きくなると骨盤自体の緩みや子宮の重みで、再発することもあります。
4)切迫流産
妊娠初期の腹痛の原因で最も多く、下腹部の真中(陰毛の直ぐ上)あたりの鈍痛があります。出血はあっても少量です。このような痛みを感じた場合は、まず安静にして症状が治まるのを待ってください。もしも時間が経って腹痛や出血が悪化する場合は早めに主治医に相談してください。
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5)絨毛膜下血腫
何らかの原因によって胎盤の絨毛膜と脱落膜の間に出血を生じて血腫(血の塊)を生じる状態をいいます。多くの場合不正性器出血で発見されます。厳密には切迫流産や切迫早産と分けて考えられていますが、それらの初発症状であることもあり出血量が増えれば(血腫が増大すれば)流産や早産を起こします。
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