考えられる状況 |
筋緊張性頭痛、片頭痛型血管性頭痛 群発頭痛などは、原因から機能性頭痛に分類されます。また症状から急性反復性頭痛になり三叉神経痛、片頭痛、群発頭痛などがあります。 |
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注意点 |
妊婦さんの頭痛の大部分は、妊娠高血圧症候群をのぞけば産婦人科領域以外の他科領域同様に機能性の頭痛がほとんどです。筋緊張性頭痛は、首周りのマッサージや保温で血行改善をおこなうことが一番ですが、それでも改善しないときにはアセトアミノフェンを内服します。
片頭痛には、通常酒石酸エルゴタミンを用いますが、妊娠中は投与できないのでプロプラノロールを用います。これらの治療や薬剤に抵抗性を示したり、頭痛以外に神経麻痺や知覚麻痺などの症状を伴うときには躊躇せず精密検査を受ける必要があります。 |
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注意を要する他の疾患 |
1)頭痛
頭痛は日常診療中に最も多い患者さんの「訴え」といわれています。さらに非妊時に比べて妊娠中は、頭痛が起こりやすい状態にあります。これは妊娠によって増加したプロジェステロンというホルモンが、脳に浮腫(むくみ)を起こすために頭痛や頭重感などが起こりやすくなるためです。
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2)高血圧症
分類上、妊娠高血圧症候群や妊娠高血圧と区別していますが、臨床上はそれらの予備軍として扱います。
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3)妊娠高血圧症候群
以前は妊娠中毒症といわれていましたが、近年「妊娠高血圧症候群」と呼び名が変わりました。症状は高血圧症と蛋白尿で、胎児のみならず母体の生命にかかわることがあります。一方妊娠中毒症の症状のひとつであった「むくみ」は「妊娠浮腫」として別に考えられ、妊娠高血圧症候群の予備軍として扱われています。
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