考えられる状況 |
高血圧は妊娠に大敵です。妊娠中は、高血圧症を妊娠高血圧症候群や妊娠高血圧と分類上区別して扱いますが、妊娠以前より高血圧があると重症化して妊娠高血圧症候群を引起し、胎児や母体に致命的な状況になる場合もあります。
頭痛は、分単位〜時間単位で発症するものを急性単発性頭痛といいます。高血圧や副鼻腔炎などによるものが多く、髄膜炎症状を伴うときはくも膜下出血や急性髄膜炎などを疑います。 |
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注意点 |
妊娠以前から高血圧ぎみの方は、妊娠高血圧症候群になる可能性が高く注意が必要です。 妊婦健診で測定する血圧値によって重症度を決めます。
軽症 140〜160/90〜110
重症 160以上/110以上 を目安とします。 |
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注意を要する疾患 |
1)頭痛
頭痛は日常診療中に最も多い患者さんの「訴え」といわれています。さらに非妊時に比べて妊娠中は、頭痛が起こりやすい状態にあります。これは妊娠によって増加したプロジェステロンというホルモンが、脳に浮腫(むくみ)を起こすために頭痛や頭重感などが起こりやすくなるためです。妊娠高血圧症候群をのぞけば産婦人科領域以外の他科領域同様に機能性の頭痛がほとんどです。通常アセトアミノフェンなどの鎮痛剤の内服で様子をみます。
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2)高血圧症
分類上、妊娠高血圧症候群や妊娠高血圧と区別していますが、臨床上はそれらの予備軍として扱います。
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3)妊娠高血圧症候群
以前は妊娠中毒症といわれていましたが、近年「妊娠高血圧症候群」と呼び名が変わりました。症状は高血圧症と蛋白尿で、胎児のみならず母体の生命にかかわることがあります。一方妊娠中毒症の症状のひとつであった「むくみ」は「妊娠浮腫」として別に考えられ、妊娠高血圧症候群の予備軍として扱われています。
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