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乳がん 
一般的に乳がんは無症状のことが多く、ほとんどの場合乳房に腫れを感じて発見されるされることが多いようです。妊娠中は乳腺の妊娠変化によって腫瘤の発見しにくいため診断が遅れて進行してしまうことがあります。また妊娠によってエストロゲンやプロゲステロンなどの女性ホルモンが増加しているため乳がんが悪化すると考えられていましたが、実際には妊娠性の女性ホルモンでは悪化しません。 
   
原因 乳がんのリスクファクターとして明らかにされているものは、初経が早くから始まった、閉経が遅い、肥満、未婚、初産の年齢が高い、不妊症などです。また乳がんの5〜10%は遺伝的な素因が関係しているといわれています。その中でもBRCA1という腫瘍抑制遺伝子に変異が起こると乳がんや卵巣がんの発生頻度が高くなります。 
   
臨床症状 非妊娠時同様に、妊娠中も乳房の腫瘤を触知することが発見の決め手です。しかし妊娠中は腫瘤の発見が遅れるため発見時には進行している場合が多く、また腫瘍内にエストロゲンレセプターが存在しないことが多く抗がん剤(クエン酸タモキシフェン)の効果が弱く予後が悪いことがあります。リンパ節転移に関しても非妊娠時は40〜50%であるのに対して妊娠中は60〜75%とより高率です。 
   
診断 乳房内に腫瘤を認めたら、超音波診断装置、マンモグラフィー、穿刺吸引細胞診などで確定診断を行います。妊娠中のマンモグラフィーの感度は非妊娠時に比べて低いために穿刺吸引細胞診を積極的に行うべきだといわれています。妊娠中の乳がんは非妊娠時に比べて病期V〜Wの進行例が多く、腋窩リンパ節転移が高率にみられ予後も不良なことが多いです。妊娠自体が乳がんに影響を及ぼすことに関しては、いまだに不明なことが多く妊娠が影響するという報告や影響しないという報告が両方あります。 
   
治療 妊娠中の乳がんの治療で、人工妊娠中絶術は予後を改善しないといわれています。初期の乳がんであれば(病期T〜U)妊娠を継続したまま外科的治療(非定型的乳房切除術)を行います。術後に腋窩リンパ節転移が発見された場合は多剤化学療法を行いますが、現在は妊娠継続しながら化学療法を行う施設と早期分娩誘発(または人工妊娠中絶術)後に行う施設があり妊娠継続に関する治療方針は確立されていません。
遠隔転移の認められる(病期W)場合は、予後が悪いために妊娠時期や家族の希望によりますが、通常早期に妊娠を中絶して外科的治療、放射線治療、化学療法などを行う必要があります。
 
   
妊娠を継続しながら外科手術を行った後の治療について 
 

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