A型肝炎ウイルス |
A型肝炎ウイルスはRNA ウイルスで、感染者の便中に排出されて、それが経口感染で伝染して肝炎を発症します。
他の肝炎と異なり劇症型はまれで、慢性化やキャリア化することもありません。
さらに終生免疫を獲得するため再度感染することはありません。
わが国では急性ウイルス性肝炎の約50%を占め、周期的な流行や冬から春にかけて多発する傾向があります。 |
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原因 |
感染経路は経口感染で、特に生食の海産物から感染することが知られています。さらに感染者の便中にウイルスが排泄されるため、感染者の便も感染源になります。国内では40歳未満の抗体保有率が1%以下であるため妊娠中に感染する可能性はあります。 |
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検査 |
血液中のHA抗体を調べます。 |
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症状 |
潜伏期間は2〜6週間(平均4週間前後)で風邪症状、発熱、倦怠感、食欲不振、はきけ、上腹部痛、筋肉痛、褐色尿、黄疸などです。感染後から黄疸発症後2週間ほどの間は便中にウイルスの排泄があります。 |
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妊婦や胎児への影響 |
妊娠に対する重篤な影響は報告されていません。胎内感染(妊娠中の胎児への感染)も非常にまれで報告例は世界で数例あるだけです。 |
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ワクチン |
不活性化ワクチンがあります。 |