最近、高齢出産小子化に伴いご家族は「新しい命についてもっと詳しく知りたい」という意見が増加して来ました。
超音波診断で得られた胎児情報は、出生前診断に幅広く応用されご家族へご提供できるようになって来ました。
さらに超音波診断でダウン症などが疑われた場合その確率を調べる検査が母体血血清検査(トリプルマーカーやクワトロマーカー)です。 |
|
|
母体血清マーカー |
1970年代のイングランドで神経管奇形の多発したことにより母体血清マーカーの臨床応用が始まりました。以後母体血液中に存在する胎児由来の色々な物質の研究が進み現在に至ってます。現在母体血清マーカーとして用いられているものをあげます。
★トリプルマーカー検査
@α-フェトプロテイン(AFP)
AhCG
Bエストリオール(uE3)
★クワトロマーカー
上記@ABに加えて
CインヒビンA
偶然見つかる疾患もいくつか報告されていますが、実際これらの検査を行って異常の確率を調べられるものは、「ダウン症」「18トリソミー」「開放性神経管奇形」です。 |
|
|
先天異常児の各マーカーの増減パターン |
クワトロマーカーを用いた場合はトリプルマーカーよりも「ダウン症」の確率をより正確に反映するといわれています。
トリプルマーカー検査やクワトロマーカー検査は、確率を求める検査です。確率が高くても低くても、その計算上の確率で異常が存在するということです。決して確定診断ではありませんから冷静に結果を受け止め対処しましょう。
確率が増加する異常
|
AFP
|
hCG
|
uE3
|
インヒビンA
|
開放性神経管奇形
|
増加↑
|
-
|
-
|
-
|
ダウン症
|
減少↓
|
増加↑
|
減少↓
|
増加↑
|
18トリソミー
|
減少↓
|
減少↓
|
減少↓
|
-
|
|
|
|
|
【トリプルマーカー検査報告書の例】 【クワトロマーカー検査報告書の例】 |
|
|