腎臓移植後の妊娠 |
Dr. Davisonという先生が腎臓移植後の患者さんの妊娠許可条件を作りました。
1) 腎臓移植後2年以上、全身状態が良好であること
2) 産科的に妊娠する事が問題ないこと
3) 蛋白尿がないこと
4) 高血圧がないか、あってもコントロールが可能であること
5) 移植に対する拒絶反応がないこと
6) 移植後の腎臓に異常のないこと(腎杯や腎盂に拡張のないこと)
7) 血液中のクレアチニンが2mg/bl以下であること
8) プレドニゾロンが15mg/day、アザチオプリンが2mg/day以下であること
妊娠による拒絶反応の発症率は、妊娠しない方々とあまり差は無いとされていますが、もっとも重要な合併症は「高血圧」です。「高血圧」のコントロールは他の腎臓病と同じように必要です。また、腎臓移植が赤ちゃんに及ぼす影響は、40〜60%が早産になり、20〜30%が胎児の発育不全を起こすとされています。
免疫抑制剤に関しては、プレドニゾロンやアザチオプリンは胎盤を通過して胎児に移行することが確認されていますが、ヒトでは先天異常の発生は特に多いという報告はありません。 |
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