染色体異常とは? | ||||||||||||||||||||||||||||||||
ヒトは22組(44本)の常染色体と1組(2本)の性染色体を持ち合計46本あります。また1本の染色体は、短腕(p)と長腕(q)からできています。 この染色体に異常が起こると深刻な身体的な障害を持つことになります。また染色体はサイズが大きい方から順番に(1組2本)番号が付いています。 染色体番号が若い程サイズが大きいため遺伝情報量も多く異常が起こると重症になります。 |
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異常の種類 | 1)形の異常 部分重複(トリソミー)、部分欠損(モノソミー)、転座などがあります。 2)数の異常 異数体とも呼ばれ、染色体の不足あるいは過剰による異常です。不完全な染色体の分離によって引き起こされることが多く、通常1組2本ですが、これが1本になるのが「モノソミー」、3本になるのが「トリソミー」、4本になるのが「テトラソミー」、5本になるのが「ペンタソミー」、まれに3倍体や4倍体などの倍数体になることもあります。 |
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常染色体の 異常 |
受精卵(胎児)の常染色体の「数」に異常が起こると、その染色体が関係する生命活動や遺伝情報に障害が起こり致命的な症状を起こし、産まれた場合でも知的障害や奇形などの多くの障害を持つことになります。 1)常染色体のトリソミー(1組3本) 13番・18番・21番染色体の3種類以外はごくまれにしか存在しません。これは、他の常染色体には生命維持に関する重要な遺伝情報が多いためにトリソミーがあると致命的な障害が起こり早期に流産してしまうためです。 2)常染色体の部分モノソミー 常染色体の短腕(p)や長腕(q)の欠損によって起こる病気です。ヒトでは5番の染色体の短腕(p)欠損「猫鳴き症候群」、長腕(q)欠損「骨髄異形成症候群」、4番の染色体の短腕(p)欠損「ウォルフ・ヒルシュホーン(Wolf-Hirschhorn)症候群」などがあります。 |
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性染色体の 異常 |
ヒトの性別を決めるための染色体でX染色体とY染色体があります。XXの組み合わせが女性、XYの組み合わせが男性です。 1)性染色体の数の異常 性染色体は3本(トリソミー)や4本(テトラソミー)になっても不活性化するため、常染色体異常と比べて症状が軽いことが多く一生症状がなく発見されない場合もあります。男性の正常染色体はXYですが、X染色体が過剰(XXY、XXXYなど)な「クラインフェルター症候群」、Y染色体が過剰(XYY、XYYYなど)な「super male」または「XYY症候群」、XY染色体がともに過剰(XXYY)などがあります。一方女性の正常染色体はXXですがX染色体が過剰(XXX、XXXX、XXXXXなど)な「super female」などがあります。 2)性染色体モノソミー 性染色体Xには生命維持に重要な遺伝情報が存在するためX染色体が欠損することはありません。したがって欠損する染色体はY染色体です。女性に発症し(X または X0)「ターナー症候群」といいます。 |
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実際の染色体 検査の結果 |
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